大樹に寄り添い生きる選択
母は自信家だ。昔も今も。
これには宗教の影響も多々あるんだと思う。
体調が悪くても、お金が無くても、生きてこれたのは神仏のおかげだという論理である。
個人が信じている分には問題ないが、これを子供に押しつける、いわゆる宗教2世問題が小学校高学年頃から顕著になり始めた。
道徳観や倫理観など、人々の幸せを願ったり、悪い事をすると自分に返ってくるなどの内容だけならむしろ有益だったかもしれない。
しかし、母の価値観には個人の努力や個性は反映されづらい。何故なら全ての事象は神仏を信じ敬う事で結果が変わるのだ。
お祈りを頑張ればテストでいい点が取れるし、将来いい会社に入れるといった具合だ。
これにより、知らず知らずのうちに親の選択した宗教を強要されることとなる。
この頃は見えない幸せを求めていた。
信じてみたり、疑ってみたりの繰り返し。
サボれば、見えない罰が襲いかかる。
大樹に寄り添い生きるしか選択出来なかった。